企業を直撃インタビューしました特集

リサイクルジャパングループ株式会社

事業内容
中古・新品、不用品の売買およびリサイクル事業全般
生前整理から終活サポートサービス
内装、建築物解体工事請負
産業廃棄物収集運搬業
店舗用厨房機器設備コンサル業
軽貨物自動車運送業
プロフィール
1965年大阪府高槻市生まれ。
1985年日清エンタープライズ株式会社入社(日清食品株式会社100%出資の子会社)
1992年株式会社マックに転職。
2007年個人商店としてリサイクル事業を起業。
2009年リサイクルジャパン株式会社創立。
2011年リサイクルジャパングループ株式会社創立。

代表取締役 福永和彦さん

人との接点から生まれる新たなリサイクルの形
提案力と発信力で100年続く企業に

「もったいない!」の精神で、便利屋を経て独立を果たす

一般家庭の不用になった家電から家屋の解体まで、リサイクルに関するすべてを引き受けるリサイクルジャパングループ。福永社長とリサイクルとの出会いは、大手食品会社の物流部門で社員の引っ越し窓口を担当していた頃。リサイクル業者など社外の業者との交流が増えていた。

「引っ越しで捨てざるを得ない家具を見て、『もったいない!』と感じていました。そんなとき、仕事を通じて出会ったのが、高槻市の便利屋さんです。家族には大反対されましたが、仕事のやりがいを求めて、結局はそこへ転職することに」。

直接お客様のところへ伺って、ありとあらゆる手伝いをする便利屋。なかでも、高齢者の方との会話には、今のリサイクル事業へとつながる影響が大いにあった。

「電球1個の交換で伺ったおばあちゃんがいらっしゃったのですが、認知症になられて、気づけば家の中は物でいっぱい。5年ぐらいして、その方が亡くなられたとき、息子さんに依頼されて家の中を片付けたことが、今の仕事の原点です」。

2007年に軽トラック1台で独立。広告代理店の友人にホームページ制作を依頼し、ネット買い取りなどのシステムを作り上げた。現在は、リサイクルショップやバイヤーへの卸、競り市にも商品を供給するほか、海外にも卸ルートを確保している。

「主にタイやドバイから、日本製の家具、陶器、洋服、着物などの需要が多くあります。日本製品は、たとえ古くなってほとんど捨てるモノがありません」。

アルバイトの「人間力」を育成し、お客様が喜ぶ提案につなげる

創業当初から「使わなくなったから捨てる」ではなく、「モノを生かしていこう」という考えを貫き、法人化して3期目。スタッフは、社員15人、アルバイト5人までに増えた。現在では、埼玉、愛知、東京にも営業所を構える。

「人を雇う責任の重さは、この3年間で改めて実感しました。人が増えれば増えるほど、思いを伝えたり、任せたりすることの難しさを感じています。大阪での人材はほぼ定着してきましたが、関東方面は距離的な問題もあり、コミュニケーションが取りにくく……。今後は、アルバイトも社員も関東方面の人員を強化していくため、月の半分を関東で過ごそうと考えています」。

顧客のニーズはさまざま。個人であれば、家の片付けだけでなく、家の売買やなかには相続問題、高齢者施設へ入るための相談などを受けることも。こうしたリサイクルだけでなく、家庭内の問題の相談役にもなれるのが、リサイクルジャパングループの大きな強みだ。

「不動産業者や弁護士、介護施設をご紹介することもあります。この仕事は、お客様の人生のいろいろな場面に関わるため、スタッフにはお客様の立場や思いを理解した上で仕事に向かうようにと話しています。もちろん、ケースバイケースですので、実際に経験しなければわからないことも多いですが、そんな積み重ねが私たちの財産。お客様に喜ばれる新しい提案につながりますから」。

アルバイトも社員も、仕事は値段の査定から。接客に慣れたベテランスタッフに同行し、一緒に運搬などを手伝いながら、最初はしっかり商品と向き合う。ネットを活用し、市場の相場などを知り、経験を積んでいくうちにモノの価値が分かってくるという。また、さまざまな人の生活に立ち入ることも多いため、ここのスタッフは人間力を自然と養うことができる。

「大切なのは、真面目で嘘をつかないということ。誠心誠意でお客様と接することができれば、あとは学ぶ気持ちがあれば大丈夫です。仕事がうまく流れていくように、私も聴く耳をもって改善できることは、どんどん改善していきたいと思っています」。

マニュアルではなく、現場で生の声に耳を傾け、いかにプラスαの提案ができるか。“リサイクル事業を通じて、循環型社会の形成を推進する”という同社の理念を、社員、アルバイトを問わず、一人ひとりが理解し、仕事に取り組んでいける環境づくりを目指している。

養った人間力を基に、お客様との信頼関係に基づく「生前整理」を提案

「遺品整理」や「断捨離」、「エンディングノート」など、近頃はモノや心の整理がちょっとしたブームだ。そんななか、福永社長は「生前整理」を提案している。

「私は『遺品整理』という言葉が好きではなくて……。お客様が亡くなってから商売することには抵抗があるので、『生前整理』を提案しています。人生の最後を迎えるまでに整理をしておくことは、ご本人とってもご家族にとっても必要なことです」。

一戸建てを処分してケア付きマンションに引っ越したり、介護施設に入居することになったりしたとき、リサイクルショップの存在は知っていても、信頼できる業者でなければ安心して相談できない。

「弊社はケアマネージャーやヘルパーの方と連携して、お話しをさせていただくことが多いんです。ケアマネージャーさんは、家では介護できなくなった人を施設へとつなぐのが役目ですが、家の整理や処分などは専門外のことですからね」。

アルバムの写真はデータ化したり、着物は小物や洋服に再生したり、また、海外へ寄付するケースなど、物を捨てることに抵抗のある高齢者の気持ちに沿ったサービスを用意。

「便利屋に勤めていたころから、こんなサービスがあればいいなと考えていました。『生前整理』という言葉は、公認会計士さんや後見人制度に携わっている弁護士の先生などが発信してきたと思いますが、民間企業がビジネスとして展開することは、これまであまりなかったことです」。

便利屋時代から培った人脈と起業してからの人とのつながりを生かして、リサイクル事業の可能性を拓き続けてきた福永社長。マスコミからの注目度も高いのは、業界をリードする信頼できる企業の表れでもある。

「テレビのバラエティ番組では、1年ぐらい買い取り査定の企画に出演しました。夕方の番組だったので、見ている人は主婦の方が多く、反響は大きかったですね。リサイクルに出したくても、どんな人が家に来るのか不安に思う方も多いので、私が出演することで少し安心してもらえたのだと思います」。

新聞や講演会の講師活動など、人前に出て同社の存在感や新たな提案を発信していくことも、福永社長の大きな役割だ。

企業とスタッフの理念・信頼関係の醸成により、「100年企業」を目指す

現在、リサイクルジャパングループが目指すのは「100年企業」。

「新聞で『最初の3年で残る企業は3割、10年だと1割、100年ともなれば数パーセント』という記事を読んだとき、100年続けるってすごいことだと思い知らされました。でも、100年続けば、事業を興した意義もあるのではないかと。それで法人化を決意したのです。会社が100年存続しているのなら、ちゃんとした企業であるという証だと思います。そのためには、何よりも人材が大事。企業の思いと、働く人の思いがしっかりとつながってさえいれば、時代の流れに合わせて成長していけると信じています」。

今後、ますます需要が高まり、サービスの種類も増えて、誰もが利用しやすくなることが予測されるリサイクル企業。どんな企業が、生き残って行くのだろうか。

「需要が高まっても、同じことをしていては淘汰されると思います。結果的にビジネスにはつながらなくても、絶えず発信していくことが大切です。これからも、世の中に発信していく努力は怠らずにいたい。そして、お客様との接点を増やしながら、生前整理をはじめとしたサービスの形を進化させていきたいと思っています」。

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