御中の意味と正しい使い方まとめ|注意点や間違えたときの対処法とは
2022.05.23
これから社会で働く方、求職中の方も「御中」などに関する基本的な知識は必須です。
もし間違った使い方をすると、相手方に対して大変失礼になるだけでなく、ビジネス上の損害にも関わる可能性があります。
今回は、社会人として最低限知っておかなければならないことの1つである御中について解説をします。
御中の正しい使い方や注意点とともに、御中以外の敬称の使い分けなども説明しますので、ぜひ最後までお読みください。
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御中とは|どういう使い方をする?
- 〇△会社 御中
- 〇△株式会社 人事部 御中
ビジネス文書などで、このような宛名を見たことがあると思います。
このように御中は、会社名や部署名の後ろに付けて使います。
ただ役職名の後ろに御中をつけることはあまりありません。
御中など宛名につく言葉は、会社内外問わず、文書や報告書、請求書などを書く場合に、必ず使われます。
会社の規模によっては、毎日のように見る言葉でしょう。
使う頻度が高いので、基本的なルールを知って経験を積めば、ほぼ対応できますので、不安に感じる必要はありません。
御中の意味=封筒やメールを送信するときに使われる敬称のひとつ
御氏名のように名詞などに使う尊敬語が御中の「御」です。「中」は会社や部署など団体の中という意味になります。
つまり御中とは「組織の中にいる方々へ」という尊敬の意味を持った言葉なのです。
封筒やメールで団体などに文書を送る場合に宛名には必ず適切な敬称を使います。
あなたが、どこかの会社やその中の部署宛てにメールを送信したり、封筒を送ったりするときも正しい敬称を付けなければいけません。
御中の正しい使い方
御中の基本的な使い方は、特定の個人ではなく団体や組織宛てに使うと考えておいてよいでしょう。
例えば、ある企業の人事部、または人事部採用課などの部署などです。
もし、採用担当者の誰か1人に対して文書を送るなら御中は使いません。
御中は、宛名の会社名や部署名などの下に少し空白を開けて書きます。
字の大きさは、宛名と同じくらいで書きましょう。
小さいと、敬称としての意味が無くなってしまいますし、大きすぎてもバランスがおかしくなりますので注意しましょう。
【御中の正しい使い方例】
- 〇△会社 御中
- 〇△株式会社 ◇◇部 御中
御中の間違った使い方
- 〇△会社 様
- 〇△株式会社 御中 ◇◇部 御中
これらは、間違った使い方です。
御中などの敬称には、使える宛名と使えない宛名があるなどの基本的なルールがありますので、きちんと把握しておきましょう。
御中を使うときの注意点|使い方をきっちり守ろう
ビジネスでは、文書やメールが非常によく行われますので、御中の使い方を正しく知っておかないと、仕事に支障をきたす恐れもあります。
御中を使うときには、次に述べる点に注意して正しく使いましょう。
敬称の併用は絶対にしない
会社のある部署へ宛てる場合、
- 〇△株式会社 御中 ◇◇部 御中
と書くのは間違いです。正しくは
- 〇△株式会社 ◇◇部 御中
となります。
個人名の下につける敬称には、様を使いますが、ビジネスの中では個人名の上に会社名・部署名・役職などが入る場合も多くあります。
ところが、会社や部署には「御中」個人には「様」をつけるというルールに従って書くと
- 〇△株式会社 ◇◇部 御中 田中一郎様
- 〇△株式会社 ◇◇部 御中 田中一郎部長様
となってしまいますが、これは間違った使い方です。敬称を併用して使ってはいけません。正しい使い方は、
- 〇△株式会社 ◇◇部 田中一郎様
- 〇△株式会社 ◇◇部 部長 田中一郎様
となります。
宛名を書く順番は、「会社名・部署名・役職名・氏名・様」です。敬称は絶対に併用して使わないでください。
係を使うときは様を用いる
会社内や社外への文書で宛名に「〇△株式会社◇◇部〇〇係」のように係を使う場合は、様を使います。
相手方から送られてきた郵便物で、同封されている返信用の封筒やはがきに、係と書かれているときも同じです。
係は消さずに、その後ろに様を使います。係は組織だから御中を使いたくなりますが、必ず様を使ってください。
件名には入れない
メールで御中を使うときも、手紙や文書と同じように組織・団体の後ろに御中を付けます。
ただメールでは宛名を書く場所が違います。メールでは宛名は本文の初めに入れてください。
メールを受信した方は、件名を見てメールの内容を推察し、適切に処理をすることが多いので、件名に宛名があるとわざわざ本文を読まないといけません。
これでは手間がかかり、相手の迷惑になるのです。
メールの場合は、件名ではなく本文の初めに宛名を書くようにしましょう。
ビジネスで使われる御中以外の宛名の正しい使い方
ビジネスの場面では、御中以外にも宛名に使う敬称があります。
すでに何度か説明している「様」のほか、「行」「宛」「殿」「各位」が主な敬称です。
これらの使い方についても説明しましょう。
様の使い方
御中はこれまで説明した通り、団体に使う敬称ですが、様は個人に使う敬称です。
会社内でも特定の個人にあてた文書なら様を使うのが基本となります。
初めに少し触れましたが、役職名は個人である場合がほとんどですので、様を使うことが多いです。
役職名が入った宛名は、会社名・部署・役職・氏名・様の順に書きます。
- 〇△株式会社 ◇◇部 部長 田中一郎様
ただ例外として、個人名ではないのに御中ではなく様をつける場合があります。
それは、相手が明らかに1人だとわかっている場合です。
例えばある部署の、ある担当者とやりとりしたいけれど、個人名がわからないのであれば、様を使います。
個人名がわからず、役職だけがわかっている場合も役職に様を付けます。
- 〇△株式会社 ◇◇部 部長様
- ご担当者様
行の使い方
宛名に御中や様ではなく、行と書かれた封筒やメールを見たことがありませんか?
これは、自分宛てに返信してほしい場合に使う敬称です。封筒の宛先に自分の宛名をへりくだった表現で書いています。
返信するときは、次のような手順を取りましょう。
- 行を二重線で消す
- 縦書きの場合は左側に、横書きの場合は下に御中もしくは様を書き足す
修正液などで消すと、相手方が表記の誤りを正されたと誤解してしまうことがあります。
逆に失礼になりますので、修正液などは使わないでください。
宛の使い方
行と同じ理由で、封筒やメールで宛という敬称もあります。
自分宛てに封筒・メールを返してほしい時に使う言葉です。
行と宛には、どちらを使うかという厳密な決まりはありませんが、行は組織や団体の場合に使い、宛は個人に使うことが多いようです。
もしあなたが返信してほしい封筒やメールがある場合は、宛を使った方がより適切です。
殿の使い方
殿は、「〇〇殿」のように宛名につく敬称の1つです。様とよく似ている言葉ですが、使い方は全く違います。
殿は、目上の者(会社なら上司)が目下に向けて使う敬称です。
ですので、会社内で部長が社長に宛てて、殿を使うことは考えられないことです。
もし、ビジネスの対外的な場面で相手に使うと、相手は自分が下に見られていると考えてしまい、交渉がうまくいかない恐れもあります。
現在では、会社からの従業員個人への通達などに使われる程度で、あまり使われなくなってきました。
しかし、ビジネスの場では何があるかわかりませんので、知識として殿の使い方・意味はしっかりと覚えておきましょう。
各位の使い方
各位は、団体にいる1人ひとりに宛てて報告したい時などに使います。
学校からの連絡で使われている保護者各位が良い例です。そ
れぞれの保護者に伝えたい、目を通してもらいたいという意図で各位が使用されています。
これがもし保護者御中となると(実際は不適切な敬称ですが)保護者という団体に伝えたいという意味になってしまいます。
「作業員各位」や「関係者各位」なども、作業員・関係者という集団に向けながら、その中の個人個人に知らせたいことがある場合に使われる敬称が各位です。
御中の使い方を間違えたときの対処法
細心の注意を払ったつもりでも、人間は間違えることもあります。御中の使い方の間違いに気づいたら、まずは落ち着いて深呼吸、それから対処しましょう。
一から全て書き直す消し方に限る
ビジネスの相手先に送る封筒で、宛名や住所、敬称の選び方を間違えたときは、一から書き直すのが最も良い方法です。
たとえ面倒でも、新しい封筒にもう一度書き直してください。
すぐに新しいはがきや封筒が準備できない、でも急いで書かないといけない場合は、二重線で訂正して、書き直す方法も良しとされています。
しかし、できるだけすべてを書き直す方法を取ってください。相手への見えない誠意は、案外伝わるものなのです。
御中の使い方をマスターして正しく使おう
御中は、ビジネス上で本当によく使う敬称です。
社外に限らず社内でも毎日多くのビジネスレターやメールのやりとりが行われています。
送る相手の失礼にならないように、御中の基本的な使い方をきちんと覚えて、恥をかかないようにしましょう。
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