アルバイトでも源泉徴収票は関係ある?見方や貰えない時の対応方法を紹介
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2021.07.27
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アルバイト先から源泉徴収票が発行されることがあります。
初めて見る書類だと、何に使うのかわからないかもしれません。
この記事では、源泉徴収票とは何なのか、何が書かれているのか紹介します。
源泉徴収票は税金の支払に関わってくることなので、しっかり理解しておきましょう。
もしかしたら納め過ぎた税金が戻ることもあります。
また、源泉徴収票のもらい方、見方などの情報も紹介します。
アルバイトで掛け持ちしている人や、一定の年収を超えている人は確認しておいてください。
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源泉徴収票とは?源泉徴収の仕組み
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源泉徴収とは、アルバイト代から所得税を天引きすることです。
そして、源泉徴収票とは、天引きされた所得税額などを記載した書類のことです。
毎月支払った所得税を後で確認できるよう、支払った額を記載した源泉徴収票をもらいます。
源泉徴収の仕組み
アルバイト代から源泉徴収するのは、負担を減らす目的があります。
1年分の所得税をまとめて支払うのは大変なので、毎月支払う仕組みが源泉徴収です。
所得税は、1月1日~12月31日までの1年間の収入にかかります。
ところが、12月31日にならないと、正確な所得税額はわかりません。
毎月支払っている所得税は、あくまでも概算です。正確な所得税ではないため、後で清算できるようになっています。
年収103万以下のアルバイトでも発行義務があるのか
年収103万円以下であれば、本来所得税はかかりません。
ところが、年収103万円以下のアルバイト代であっても、源泉徴収されていることがあります。
源泉徴収対象は、正社員・アルバイト・パートなど雇用形態による区別がないためです。
従業員であればどの立場の人でも会社が支払う給与に対し源泉徴収しなければなりません。
だから、アルバイトでも会社から源泉徴収票をもらいます。
ただし、1か月の収入が8万8,000円未満であれば、源泉徴収はありません。
例えば、毎月8万円の収入があれば、年収96万円という計算で、年収103万円以下です。
源泉徴収されていなければ税金が天引きされていないため、源泉徴収票が発行されない場合があります。
納め過ぎた源泉徴収は戻ってくる
毎月支払っている所得税は、あくまでも概算です。
人によっては所得税を納め過ぎている場合があるでしょう。
納め過ぎた所得税は、後で還付される仕組みを活用してください。
なお、「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を提出しているか提出していないかによっても手続き方法が異なるので、それぞれのケースをチェックしておきましょう。
バイト先に申告書を提出をした時
「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」とは、給与の支払いを受ける人が、扶養控除などの控除を受けるために必要となる書類です。
年末になると、年末調整に必要な書類としてアルバイト先で渡されるはずです。
会社側は、その年の最初の給与支払いを受ける前日までに提出が必要です。
書類を渡される際に提出期限を伝えられるはずなので、期日までに必要事項を記入して提出しましょう。
アルバイト先に申告書を提出していれば、会社がやる年末調整で手続きがされます。
そのため、自身で確定申告を行う必要もありません。
バイト先に申告書を提出をしていない時
一方で、バイト先に「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を提出していないなら、会社は何もしてくれません。
自分で確定申告が必要なため、忘れないようにしましょう。
確定申告時期は、毎年2月16日~3月15日までが原則です。
ただし、払い過ぎた税金を還付してもらう還付申告は、この時期以外でも手続きできます。
なお、還付申告は5年までさかのぼることが可能です。
翌年に申請し忘れても、5年以内であれば後から申請できるため確認しましょう。
また、以下の場合で確定申告が必要となるので合わせて覚えておきましょう。
・年収103万円以下で源泉徴収されている
・年収103万円超で源泉徴収されている
年収に関わらず源泉徴収があるなら、確定申告がおすすめです。
源泉徴収がなければ所得税の天引きはないため、確定申告の必要性はありません。
確定申告の手続きには、源泉徴収票が必要です。
年末調整と同様に12月の給料支払時に、源泉徴収票がもらえるため確認してください。
また、バイトの掛け持ちや年末調整 前職があるなら、すべての収入の合計金額を確認しましょう。
年度の途中で退職すると年末調整されていないため注意が必要です。
すべての収入を足して103万円超なら課税対象で、確定申告が必要です。
もし税金を納め過ぎているなら、還付手続きで税金が戻ってくるため、確定申告がおすすめです。
還付申告は義務ではありませんが、手続きすると税金が戻ってくるため申告しましょう。
学生も年末調整が必要か
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前述したように、雇用形態に関わらず1か月の収入が8万8,000円以上なら源泉徴収されています。
学生のバイトであっても、この条件は同じです。
もし、バイト代が1割少なくなっていれば、源泉徴収されているとわかります。
さらに社会人でも学生でも、「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を提出しているなら、会社で年末調整があります。
会社に書類を提出していないなら、自分で確定申告すると税金が還付される場合があるので、確認してください。
学生であれば、年収103万円以下で所得税を支払う必要はありません。
とくに注意が必要なのは、学生でバイトを掛け持ちしている場合です。
掛け持ちバイトは収入を合算しないと正しい税額がわからず、会社での年末調整がないことがあります。
また、「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」は1か所しか提出できないため、年末調整は1か所のみの可能性が高いでしょう。
掛け持ちバイトなら、確定申告で還付される場合もあるので、確認してみましょう。
源泉徴収票の見方ともらい方
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源泉徴収票をもらっても、見方がわからない方もいるのではないでしょうか。
また、どこからどのタイミングで受け取るのかわからない方もいるかもしれません。
ここでは、源泉徴収票の見方ともらい方について解説していきます。
源泉徴収票の見るべきポイント
バイトで源泉徴収票を見る重要ポイントは、以下の2点です。
・支払金額
・給与所得控除後の額
・所得控除の合計額
・源泉徴収額
それぞれの項目について説明するので合わせて確認してください。
支払金額
支払金額は、税金や保険料が引かれていない金額のことです。
バイトで働いた時間と時給をかけて計算した総額が、支払金額にあたります。
ここには基本的に年収が記載されています。
給与所得控除後の金額
給与所得控除額の合計額は、支払総額から給与所得控除を引いた額で、この金額をもとに源泉徴収額が決められます。
給与所得控除は、収入に応じて決められています。
例えば、令和2年以降で収入金額が162万5,000円までは、給与所得控除額は55万円です。
源泉徴収票が2つ以上あるなら、それぞれの支払金額を足して収入金額にしてください。
所得控除の合計額
所得控除の合計額は、給与所得控除以外の控除額のことです。
雇用保険や社会保険料が、所得控除の合計額に含まれています。
バイトであっても、一定以上の収入があると雇用保険や社会保険料が引かれている場合があります。
源泉徴収額
バイトの場合の源泉徴収税率は、通常10.21%です。
年末調整や確定申告で還付される税金の上限は、バイト代から10.21%をかけた金額だとわかります。
源泉徴収票のもらい方
源泉徴収票は、何もしなくても会社から発行されるのが一般的です。
バイト、正社員であっても、会社から毎年1月末までに発行されます。
また、日雇いや短期バイトでも、雇用主は源泉徴収票の発行が義務付けられています。
源泉徴収票のもらい方は、給与明細書と一緒に手渡しされるか、郵送発行です。
きちんと発行されるか心配なら、事前に聞いておくと安心でしょう。
バイトで源泉徴収がなければ、源泉徴収票の発行はない場合があります。
もし、バイト先で源泉徴収票を発行してくれないなら、1年分の給与明細を持って税務署に行きましょう。
源泉徴収票不交付の届け出をすると、源泉徴収票がなくても確定申告できる場合があります。
税務署は、管轄の税務署に行きましょう。
無くしてしまった場合
源泉徴収票を無くしたら、会社に再発行の依頼ができます。
再発行は1~2週間かかる場合があるため、余裕をもってお願いしましょう。
なお、源泉徴収票の再発行依頼先は、会社の人事担当者や経理などです。
わからなければ、バイト先の店長など上司にお願いすればいいでしょう。
再発行された源泉徴収票は、再発行の印鑑が押される場合があります。
印鑑があるかは、会社の担当になっている会計事務所の方針により変わるためです。
再発行の印鑑がなくても、確定申告の書類として使えるため安心してください。
退職しても発行してもらえる
年度の途中で退職した場合は、退職後1か月くらいで源泉徴収票がもらえます。
もし発行がなければ、バイト先に確認してください。
バイト先が近ければ、直接発行のお願いをするとスムーズでしょう。
また、バイト先をトラブルで退職した時は、お願いしづらいかもしれません。
電話で発行を依頼して、郵送の対応なら気を遣わなくて済みます。
郵送の場合は、自宅に届くまで数日程度かかるため、早めの依頼がおすすめです。
源泉徴収票を確認して損のないようにしよう
初めてのバイトだと、源泉徴収票のことを知らないかもしれません。
紹介した情報をもとに、納め過ぎた税金が戻ってくるか確認しましょう。
納め過ぎた税金の還付申請は、誰でもある権利です。
自分で確定申告が必要なのにし忘れてしまうと、税金が戻ってこないため注意してください。
会社から発行された源泉徴収票は、大切にとっておくようにしましょう。
自分が源泉徴収されているのか、税金を納め過ぎていないか確認してみてください。
アルバイトを辞めた場合の年末調整はどうすればよい?
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アルバイトを辞めた時に年末調整がどうなるか不安な人も多いはずです。
年末調整は払いすぎた税金があれば取り戻すシステムでもあるため、気になる人も多いでしょう。
いざというときに困らないよう、辞めたときの対処法を解説していきます。
年度の途中でやめた場合は、自分で「確定申告」を行う必要がある
基本的に、年度の途中でアルバイトを辞めてしまい、そのまま年末まで会社に属していない場合は、自分で確定申告が必要です。
年末調整がなければ、正式な所得税を計算するために確定申告が必須となりますので、注意しておきましょう。
もし、確定申告を忘れた場合、正式な税金計算がされず損してしまうこともあります。
難しいイメージを持つ人も多いですが、個人で行う確定申告であればさほど難しくないため安心しましょう。
年度の途中でやめても、年末調整をしてもらえるケースも
特殊な事情によって、年度途中で辞めた場合だけ、年末調整をしてもらえるケースがあります。
ここで重要となるのは、辞めた同年に新しい収入が見込めない状態であることです。
具体的には、「死亡してしまったため退職」や「精神的な問題で本年度中に再就職が難しいと判断される」などが当てはまります。
もし、やむを得ない事情で辞める場合は、年末調整をしてもらえるよう打診してみましょう。
また、本年度中にアルバイトをする予定がなく、年収103万を超えない場合も年末調整をしてもらえる可能性があるので覚えておきましょう。
源泉徴収票をもらえなかったらどうすればよい?
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アルバイトでも源泉徴収票をもらう権利があります。しかし、会社によってはアルバイトやパートに源泉徴収票を発行しない事例が多く存在します。
源泉徴収票は、他で年末調整をするためにも必須となる大切な資料です。
税金と源泉徴収票は密接な関係がありますので、もらい方や見方も理解しておきましょう。
ここでは、源泉徴収票をもらえなかったときにどうすればよいか解説していきます。
税務署・労働基準監督署に相談する旨を伝える
会社へ源泉徴収票の発行を依頼しても対応しない場合は、専門機関へ相談する旨を伝えて問題ありません。
例えば「発行を依頼していますが、対応してくれないようなので、一度労働基準監督署に相談へいくつもりです」と税務署や労働基準監督署の名前を使って伝えましょう。
脅しのように感じるかもしれませんが、本来アルバイトに対しても源泉徴収票を発行する義務があるため問題ありません。
一般的な会社であれば、専門機関が介入してくるのは避けたいため、何らかの動きをみせてくるはずです。
もし、それでも対応しなければ、直接専門機関へ相談してください。
税務署に「源泉徴収票不交付」の届出書を提出する
税務署に源泉徴収票不交付の届出書を提出すれば、税務署が会社に税務調査を行います。
これは税務指導が入る形となるため、会社から必ず源泉徴収票の発行をしてもらえるでしょう。
決して自分だけの力で無理に立ち向かう必要はなく、制度を利用して発行を促すのも1つの対処法です。
ちなみに、利用する税務署は自分の住民票登録がある所在地の税務署に相談すれば問題ありません。
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